Mulberry Tweed TAMAORI
開発のポイント
- Yarn(糸)
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国内外から選りすぐった200種類以上の糸を選び、何通りもの掛け合わせや組織構成などの試織を繰り返しました。特殊な加工が施された箔糸や、チュール素材糸、凸凹感のある衣装糸。また、和紙やフィルム糸や、3mmのスパンコールを特殊加工したオリジナル糸など、ツィードでは珍しい糸をポイントとして使用しています。
- Weave(織る)
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Handwork:手織り
「手織り」ならではの柔らかい風合いをベースに、木香りでは織り込むことのできない多種類の特殊な糸を、緻密な作業で丁寧に織り込みました。また、実現の難しい凸凹感のある糸の縦糸使いや、10種類以上の糸を使用し複雑な色合いや風合いを出すなど、「手織り」の新たな試みにチャレンジしました。
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Machine work:機械織り
現在では希少価値の高い「シャトル織機」を使用し、「機械織」と「手織り」を併用したハイブリッドな織りの技術を開発。薄手のオーガンジーと、厚手のツィードが融合した新素材として、ジャケットやスーツだけではなく、幅広いアイテム展開が可能な新感覚のツィードが完成しました。
- Color & Pattern(色と柄)
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Shine:輝き
「多摩織の歴史」は「着物の歴史」と共にありました。日本在来の衣服である着物の持つ優雅で華やかな艶感を、輝きを放つ様々な糸を使い、複雑な組織の中に織込むことでツィードとして表現しました。
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Vivid:鮮色
日本の伝統色の中でもひと際目を引く「真紅(シンク)」や「鶸色(ヒワイロ)」などの鮮やかな色に注目。何種類もの先染めの糸をミックスし、見る角度によって様々な表情を持つ立体感のあるカラーリングとして表現しました。
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Pattern:柄
通称「マルベリーシティー」と呼ばれる多摩地区には、多摩織の歴史を象徴する樹齢400年の桑の木があります。かつては養蚕の産地として栄えた多摩地区の象徴である桑の木の葉をモチーフに、唐草文様をアレンジしたオリジナル柄をデザイン。絹の糸とモール糸を使用したマルベリー柄のツィードで表現しました。
- Vivid(鮮色)
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シルクの特殊糸をベースに、和紙やリボン、モール糸やフィルム糸、特殊加工の施された意匠糸など、10種類以上の糸をミックス。手織りならではの立体感と風合いを持ち合わせたカラフルなツィード素材。
- Organdy(オーガンジー)
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立体感のある厚手のツィード組織と、薄手のシルクオーガンジー素材が一体化。オリジナルの筬を使用する事で厚手と薄手の相反する組織が、バランスよく融合した、機械織と手織の複合型のツィード素材。
- Houndstooth(千鳥格子)
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16世紀スコットランドで紋章として誕生した「ハウンドトゥース」。ツィードの代名詞とされるこの柄を、特殊加工のスパンコール糸をベースに機械と手織りの複合技術で表現。まばゆい輝きを放つツィード素材。
- Tulle(チュール)
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フランス中南部発祥とされ、ヨーロッパを中心に古くから愛されてきた「チュール」素材。特殊な加工が施されたチュールの糸をベースに、箔・和紙などさまざまな糸を織込んだ、軽さと透明感が特徴の手織りのツィード素材。
- Botanical Pattern(植物柄)
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多摩織の象徴である樹齢400年の桑の木(マルベリー)モチーフと古典文様をミックスしたオリジナル柄を緻密な組織で表現。シルク糸とモール糸が複雑に絡み合う凹凸感が特徴のツィード素材。
- Ribbon(リボン)
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古代ギリシャ時代、髪や衣裳の装飾として用いられていた「リボン」。通常機械織で織込むことが不可能な広幅のグログランリボンを、機械織と手織の併用した織の新技術により実現したツィード素材。